源泉徴収票の見方:4つの数字の意味と手取りの出し方
源泉徴収票の上段に並ぶ支払金額・給与所得控除後の金額・所得控除の額の合計額・源泉徴収税額の4つは、所得税の計算の途中の数字です。年収500万円の例で、どこがどうつながっているかを1枚で読めるようにしました。手取りは書かれていません(出し方は下に)。
年収500万円(扶養なし・全国平均の健康保険料率)の源泉徴収票の例・概算
支払金額 500万円 → 源泉徴収税額 91,634円
給与所得控除後の金額 356万円所得控除の額の合計額 176.4万円社会保険料等の金額 72.4万円
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上段の4つの数字
| 欄 | 意味 | 年収500万円の例 |
|---|---|---|
| ① 支払金額 | 1〜12月に支払われた給与・賞与・課税手当の合計。年収(額面)。非課税の通勤手当は含まない | 5,000,000円 |
| ② 給与所得控除後の金額(調整控除後) | ① − 給与所得控除(年収で決まる控除、この例では144万円)。「給与所得」 | 3,560,000円 |
| ③ 所得控除の額の合計額 | 社会保険料控除+基礎控除(104万円)+配偶者・扶養控除+生命保険料控除など | 1,764,378円 |
| ④ 源泉徴収税額 | (② − ③、千円未満切り捨て)× 税率 − 控除額、× 1.021。年末調整後の1年分の所得税 | 91,634円 |
※ ③は健康保険料率9.90%(全国平均)・40歳未満・扶養なし・保険料控除なしの概算。生命保険料控除やiDeCoがある人は③が増え、④が減ります。所得税の計算の手順
中段・下段の欄
- (源泉)控除対象配偶者の有無等・配偶者(特別)控除の額
- 配偶者控除・配偶者特別控除を受けているかと、その金額。早見表
- 控除対象扶養親族の数
- 特定(19〜22歳)・老人(70歳以上)・その他(16歳以上)の人数。16歳未満は「16歳未満扶養親族の数」に別に書かれ、所得税の控除はありません。扶養控除の金額
- 社会保険料等の金額
- 1年間に給与から引かれた健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料(+介護保険料・子ども・子育て支援金)の合計。iDeCoの掛金も含まれます。年収500万円の例では72.4万円。手取りを出すときに使う数字です
- 生命保険料の控除額・地震保険料の控除額・住宅借入金等特別控除の額
- 年末調整で申告した保険料の控除額と、2年目以降の住宅ローン控除の額。住宅ローン控除は税額から直接引かれるので、④がその分小さくなります
- 摘要
- 前職の給与を合算した場合の前の会社の名前と金額、年の途中の退職日など
- 支払者
- 会社の名前・住所・法人番号。確定申告のときにここを写します
源泉徴収票から手取りを出す
手取りは書かれていませんが、3つの欄から出せます。
| 支払金額 | 5,000,000円 |
| − 社会保険料等の金額 | − 724,378円 |
| − 源泉徴収税額 | − 91,634円 |
| 手取り(住民税を引く前・就職1年目の手取り) | 4,183,988円 |
| − 住民税(源泉徴収票には載っていない。2年目以降・前年の所得で決まる) | − 243,000円 |
| 手取り(2年目以降) | 3,940,988円 |
※ 住民税は前年の所得に対して翌年6月から引かれるため、源泉徴収票の年と住民税を払う年がずれます。就職1年目の手取りに住民税が入っていないのはそのためです。概算です。
よくある質問
源泉徴収票の「支払金額」は年収ですか、手取りですか。
年収(額面)です。1月から12月に支払われた給与・賞与・課税される手当の合計で、社会保険料や税金を引く前の金額です。非課税の通勤手当は含まれません。手取りは源泉徴収票のどこにも書かれていないので、支払金額から社会保険料等の金額・源泉徴収税額・住民税を引いて求めます。
「給与所得控除後の金額」とは何ですか。
支払金額から給与所得控除(会社員の必要経費にあたる控除)を引いた金額で、「給与所得」と呼びます。年収500万円なら給与所得控除は144万円で、給与所得控除後の金額は356万円です。この欄が「(調整控除後)」となっているのは、所得金額調整控除がある人の場合にそれも引いた後の金額だからです。
「所得控除の額の合計額」には何が入っていますか。
社会保険料控除・基礎控除・配偶者控除・扶養控除・生命保険料控除・地震保険料控除・小規模企業共済等掛金控除(iDeCoなど)の合計です。年収500万円・扶養なしで保険料控除がない人なら、社会保険料72.4万円+基礎控除104万円=およそ176.4万円です(概算)。
「源泉徴収税額」は1年分の所得税ですか。
年末調整を済ませた後の1年分の所得税(復興特別所得税を含む)です。毎月引かれていた仮の税額との差は12月か1月の給与で精算されているので、この欄は「確定した所得税」と読んでください。年収500万円・扶養なしならおよそ91,634円が目安です。令和8年分は基礎控除・給与所得控除の引き上げが年末調整で反映されるため、去年より少なくなる人が多くなります。
源泉徴収票はいつもらえますか。
年末調整のあと、12月の給与か翌年1月に会社から渡されます。年の途中で退職した場合は、退職後1か月以内に発行されます。転職した年は、前の会社の源泉徴収票を新しい会社に提出して、まとめて年末調整をします。
源泉徴収票が必要になるのはどんなときですか。
確定申告(医療費控除・住宅ローン控除の1年目・副業など)、転職先での年末調整、住宅ローンや賃貸の審査、保育園の申込、扶養に入る手続きなどです。紛失したときは会社(退職していれば元の会社)に再発行を頼めます。
住民税は源泉徴収票に書いてありますか。
書いてありません。住民税は源泉徴収票の内容が市区町村に送られたあと、翌年6月に「特別徴収税額の決定通知書」で知らされ、6月から翌々年5月まで給与から引かれます。住民税はいつから・いくら
出典と適用年度
- 国税庁
- 所得税の速算表(No.2260)
- 国税庁
- 給与所得控除(No.1410)
- 国税庁
- 基礎控除(No.1199)
- 全国健康保険協会
- 令和8年度都道府県単位保険料率
本ツールの計算結果は概算です。正確な給与計算や税額については、勤務先の人事・経理担当者、または社会保険労務士・税理士にご相談ください。