医療費控除の計算:いくら戻る?

最終確認:2026年10月1日令和8年分(2027年2〜3月の確定申告)

医療費控除は、1年間に払った医療費が10万円(所得200万円未満は所得の5%)を超えた分を所得から引く制度です。年収と医療費を入れると、戻る所得税と翌年に減る住民税を計算し、セルフメディケーション税制とどちらが得かも比べます。

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計算の内訳

払った医療費 − 補てん300,000円
 − 10万円(総所得200万円未満は所得の5%)− 100,000円
医療費控除の額(上限200万円)200,000円
戻る所得税(確定申告の還付)10,210円
翌年度の住民税の減額20,000円
セルフメディケーション税制なら(市販薬 − 12,000円、上限88,000円)0円

※ 給与だけの人の概算です(40歳未満・健康保険料率9.90%・賞与なしで社会保険料を計算)。生命保険料控除や住宅ローン控除などは入れていません。

※ 医療費控除とセルフメディケーション税制はどちらか一方しか使えません。住民税は翌年6月からの分が減ります。

戻る所得税+翌年に減る住民税(目安)
30,210円

所得税の還付 10,210円住民税の減額 20,000円医療費控除の額 200,000円

セルフメディケーション税制より医療費控除が得です。

年収500万円で医療費30万円なら、医療費控除で約3.0万円

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年収・医療費別:戻る所得税+減る住民税の早見表

年収医療費15万円医療費20万円医療費30万円医療費50万円
年収300万円7,553円15,105円30,210円60,420円
年収500万円7,552円15,105円30,210円60,420円
年収800万円15,210円30,420円60,840円121,680円

※ 単身・40歳未満・保険の補てんなしの概算。年収が高いほど所得税率が上がるので、同じ医療費でも戻る額が大きくなります。

対象になる医療費・ならないもの

費用医療費控除
病院・歯科の診療代、治療のための薬代対象(風邪薬など治療の薬は対象。ビタミン剤など予防・健康増進のものは対象外)
通院の電車・バス代対象(自家用車のガソリン代・駐車場代は対象外。タクシーは公共交通機関が使えない場合だけ)
入院の部屋代・食事代対象(通常必要なもの)
出産の分べん介助(助産師)対象(出産育児一時金で補てんされる分は差し引く)
はり・きゅう・マッサージ・柔道整復治療のためなら対象。疲れを癒す・体調を整えるためのものは対象外
健康診断・人間ドック原則対象外(医師等に対する謝礼も対象外)

※ 国税庁 No.1122 の一覧から主なものを抜き出しています。「病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分」が対象です。

申告のしかた

  1. 1年分(1月〜12月)の領収書を集め、医療費控除の明細書を作る(健康保険の医療費通知があれば添付して記入を省ける)。
  2. 翌年2月16日〜3月15日ごろの確定申告で提出する(会社員の還付申告は1月から出せる)。
  3. 所得税は申告から数週間〜1か月半ほどで口座に振り込まれる(e-Taxのほうが早い)。住民税は6月からの分が自動で減る。
  4. 領収書は5年間保存する(税務署から提示を求められることがある)。

よくある質問

医療費控除でいくら戻りますか。
戻る所得税は医療費控除の額 × 所得税率(5〜45%)×1.021、さらに翌年の住民税が控除額の約10%減ります。年収500万円で医療費を30万円払った場合、控除額は20万円で、所得税がおよそ10,210円戻り、住民税がおよそ20,000円減ります(概算)。
医療費が10万円以下でも医療費控除を受けられますか。
その年の総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%を超えた分が控除の対象になります。給与だけなら年収およそ297万円未満が目安です。
家族の医療費も合算できますか。
生計を一にする配偶者や親族のために払った医療費は、合算して1人が控除を受けられます。共働きの夫婦でも、生計が一緒なら合算できます。所得税率が高い人が申告すると、戻る額が大きくなります。
セルフメディケーション税制と両方使えますか。
使えません。どちらか一方を選ぶことになり、あとから変えることもできません。市販薬(スイッチOTC医薬品)の購入が12,000円を超え、病院の医療費が少ない年はセルフメディケーション税制のほうが得なことがあります。このページの計算機で両方を比べられます。
年末調整で医療費控除は受けられますか。
受けられません。医療費控除は確定申告で受けます。会社員でも、医療費控除の明細書を作って確定申告書に添付します。過去の分は5年さかのぼって申告できます。
通院の交通費は対象になりますか。
電車やバスなど公共交通機関の通院費は対象です。自家用車のガソリン代や駐車場代は対象外で、タクシー代は公共交通機関が使えない場合にかぎり対象になります。

出典と適用年度

適用年度:令和8年度最終確認:2026年10月1日

国税庁
No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
国税庁
No.1129 特定一般用医薬品等購入費を支払ったとき(セルフメディケーション税制)
国税庁
所得税の速算表(No.2260)
総務省
個人住民税の概要(均等割・所得割の標準税率)

本ツールの計算結果は概算です。正確な給与計算や税額については、勤務先の人事・経理担当者、または社会保険労務士・税理士にご相談ください。